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競輪養成所における成績優秀者のみが獲得できる「ゴールデンキャップ」とは?獲得条件や獲得した選手のその後

競輪養成所において成績優秀者が獲得することが出来る「ゴールデンキャップ」。
養成所の記録会において一定以上のタイムを出すことが出来た選手に与えられる一種のトロフィーのようなものだ。
候補生も獲得したゴールデンキャップの数によってボーナスが得られたりと、養成所ではこのゴールデンキャップを獲得することが目標のひとつとなる。
そんな「ゴールデンキャップ」について、この記事では獲得条件や獲得した際のボーナス、それから毎期どれぐらいのゴールデンキャップ獲得者が出るのかなどについて解説していきます。

「ゴールデンキャップ」とは一体何?

競輪養成所における注目の的こと「ゴールデンキャップ」。
競輪養成所についての話題が出る時は、大抵がこの「ゴールデンキャップ」に関する話題である事がほとんどだ。
そんな「ゴールデンキャップ」とは一体なんなのだろうか?

今回はその正体や、また持っているとどんな事があるのかなどを解説していく!

競輪養成所における級と帽子のカラーとは?

そもそもゴールデンキャップとはなんなのか。
ゴールデンキャップは日本競輪選手養成所におけるトロフィーのようなものだ。
競輪には報奨金制度が存在しており、その報奨金は獲得した帽子によって決定される。

競輪養成所では、年3回行われる記録会でのタイムにより訓練時にかぶる帽子の色が「金・白・黒・赤・青」の順で分けられる。
この中だと青がもっとも低い等級であり、次いで赤・黒・白・金と等級が上がっていく。
またこの帽子の色分けだが、色によって貰えるボーナスも異なるという特徴がある。
もっとも高いランクである「ゴールデンキャップ」であれば、最大100万円のボーナスが配られるようだ。
詳細な条件は以下の通りとなっている。

  • 金帽子(ゴールデンキャップ):獲得1回あたり20万円を支給
  • 白帽子:獲得1回あたり10万円を支給
  • 青帽子:獲得1回 につき支給額の総額が半額(重複する)

また支給にはボーナスが存在しており、金帽子あるいは白帽子の獲得数によってボーナス額が決定される。
年3回なので、最大獲得数はそのまま3つとなっている。

  • 金×3:100万円
  • 金1個以上かつ他は全部白:30万円
  • 白×3:10万円

これらのボーナスは、獲得1回あたりとはまた別の支給になるため、金×3の場合は60万円(20万円×3)にさらに100万円がプラスされる形となる。

早期卒業制度も存在している

また競輪養成所は早期卒業制度も存在しており、通常の課程よりも早く養成所を卒業する事が出来る。
早期卒業候補生となるには、記錄会においてゴールデンキャップを獲得した上で養成所が定める基準タイムをクリアする必要がある。
条件はただゴールデンキャップを獲得するよりも難しいので、達成できる選手は中々いない。
だが早期卒業を果たした選手はトップレーサーの卵として注目の対象になるので、選手候補生としても狙うべき一つの頂きといえるだろう。

区分となるタイムについて

競輪養成所における帽子獲得のタイムや条件などは少し複雑となっている。
まずは男子の目標タイムから見ていこう。

男子の目標タイム

評価帽色200m400m1,000m3,000m備考
S11”20以内23”00以内1’08”00以内3’49”50以内スピード、持久力共に優れている者
A11”50以内23”70以内1’10”50以内3’58”50以内スピード、持久力共に優れている者
B11”50以内23”70以内--スピードはあるが持久力に劣る者
C--1’10”50以内3’58”50以内持久力はあるがスピードに劣る者
D上記以外の者上記以外の者上記以外の者上記以外の者スピード、持久力共に劣る者

金と白に関しては全距離でしっかりとした結果を残さなければ獲得する事は出来ない。
黒と赤はそれぞれスピードが強いもの、持久力が強いもので分けられている。
最後にペナルティがついている青は、獲得1回につき支給額が半額となるだけあり全体的に劣るものという評価となっている。

女子の目標タイム

女子選手候補生も同じく区分が存在しており、当然ではあるがその目標タイムは男子のものとは異なる。

評価帽色200m400m500m2,000m備考
S12”30以内25”50以内38”30以内2’41”50以内スピード、持久力共に優れている者
A12”80以内26”20以内39”40以内2’49”00以内スピード、持久力共に優れている者
B12”80以内26”20以内--スピードはあるが持久力に劣る者
C--39”40以内2’49”00以内持久力はあるがスピードに劣る者
D上記以外の者上記以外の者上記以外の者上記以外の者スピード、持久力共に劣る者

距離に関しても異なり、最大距離は2,000mとなっている。
こればかりはまあ性差による違いである。

獲得者は平均でどれくらい?

毎期どれぐらいの選手候補生がゴールデンキャップを獲得するのだろうか?
ここ数年での達成者数と、全体での獲得数を見ていこう。

期別全体数達成人数全体獲得数
124期23人0人0
123期70人4人4
122期19人0人0
121期70人15人20
120期21人2人3
119期70人7人8
118期21人2人3
117期72人6人9

こうして見てみると、121期が飛び抜けてゴールデンキャップ獲得候補生が多いな。

平均的には1期につき4.5人中央値ならば5人と全体数を考えるとかなり難しいという事が分かる。
とはいえゴールデンキャップを取らずとも後々成長をする選手もいるので、ゴールデンキャップ獲得選手だけが強いという訳ではない。

また女子選手候補生はゴールデンキャップ獲得数が低いが、これは男性と比べ女性は筋肉の発達・つきやすさがどうしても下がってしまう事を考えれば仕方のない事かもしれない。
ただその分ゴールデンキャップを獲得出来た女子選手は間違いなくトップの選手になると考えて相違ない。

ゴールデンキャップを獲得した選手のその後

ゴールデンキャップを獲得することが出来た選手候補生は優秀である事は間違いないだろう。
デビューしてからどのような活躍をしているのかについて見ていこう。
今回データ出しをした中でもっとも古い117期の選手から確認していく。
ちなみに117期選手のデビュー年は2020年だ。

117期獲得者現在級別
寺崎 浩平S級1班
山口 拳矢S級S班
菊池 岳仁S級1班
青柳 靖起S級2班
町田 太我S級1班
坂本 紘規S級2班

全員もれなくS級で活躍されている事が分かる。
やはりゴールデンキャップはしっかりと選手の実力を示していると言えるだろう。

特に山口 拳矢選手などはGII史上最速優勝を達成したり、バンクレコードを更新したりといった活躍も多い。
2023年にはG1競走である「日本選手権競輪」の優勝も果たしているので、今後もトップレーサーとして君臨する事になりそうだ。
続いては2022年にデビューを果たした121期選手を確認してみよう。

121期獲得者現在級別
中野 慎詞S級2班
太田 海也S級2班
大川 剛S級2班
真鍋 智寛S級2班
東矢 圭吾S級2班
荒川 仁A級1班
室井 蓮太朗A級1班
岸田 剛A級2班
梅﨑 隆介A級1班
山口 多聞S級2班
纐纈 洸翔S級2班
治田 知也A級3班
後藤 大輝S級2班
村田 祐樹S級2班
齋藤 雄行A級1班

こちらも半数以上の選手がS級へと上がっていることが確認できる。
やはりゴールデンキャップを獲得した選手はデビューしてからも強いというのは間違いないだろう。
養成所の頃から見ておけば、後々予想する際に役立つ事は間違いないな。

まとめ:「ゴールデンキャップ」は優秀な選手の証!事前にチェックしておくのが吉

というわけで今回は「ゴールデンキャップ」について解説したワケだが……。
改めてゴールデンキャップがどのようなものであったのかをまとめてみよう。

  • 「ゴールデンキャップ」は競輪養成所にて優秀な成績を残した選手
  • 全体で見ても獲得できる選手はほんの一握り
  • 「ゴールデンキャップ」を獲得した選手は大半の選手がS級へと歩を進めている

結果を残す選手は、養成所時代からその爪痕を残している!
「ゴールデンキャップ」獲得選手についてはニュースでもよく流れるので、デビュー前からも注意しておくと良いだろう!
とはいえそこまで情報を精査している時間がない!という方は、競輪予想サイトを利用すればそういった煩わしさからは開放される。

とはいえ予想するのも楽しいので、稼ぐ為の競艇予想サイトと予想を楽しむ自予想と分けていくのが良いだろう。

MOZUKU
MOZUKU
普段からギャンブルはしているが、競輪は意外と始めたて。 シンプルな様で奥が深い競輪にドハマりしています。 最近は趣味でロードバイクも始めました。

掲載の内容はライター独自の見解であり、その正確性・再現性を保証するものではありません。