競輪におけるビッグレース!「G1」や「GP」について各種紹介!レースの賞金額や選出条件など!
年に6回開催される「G1」や、その年の締めくくりとなる2つの「GP」。
競輪を楽しむ上では欠かせないグレードレースの頂点について、賞金額・開催期間・開催会場・出走人数や選手の選出条件などについて全体的にまとめてみた。
紹介・解説を行うのは、全日本選抜競輪・日本選手権競輪・高松宮記念杯競輪・寛仁親王牌・オールスター競輪・競輪祭の各種G1と、KEIRINグランプリ・ガールズグランプリのGPとなる。
レースの成り立ちや、どういった特徴を持ったレースなのかについても解説していくぞ。
競輪のG1やGPについて
よーっす。
今回は競輪における大一番!「G1」や「GP」についての情報を伝えていくぜ!
先んじて紹介するレース一覧についても出しておこう!
まずは全6種のG1からだ。
- 読売新聞社杯 全日本選抜競輪
- 日本選手権競輪
- 高松宮記念杯競輪
- 寛仁親王牌 世界選手権記念トーナメント
- オールスター競輪
- 朝日新聞社杯 競輪祭
そして次に2つのGPレースだな。
- KEIRINグランプリ
- ガールズグランプリ
これら全8つのG1・GPレースについて、以下の項目に注目して紹介していくぞ。
- レースの賞金
- 開催時期
- 開催場所
- 出走選手
もっと踏み込んだ内容についてはそれぞれまた改めて個別記事で紹介するので、今回は全体的にざっと見ていこう!
TIPS:そもそもG1やGPって何?
ではまず「G1」やら「GP」とはなんぞやというところから説明していくぞ。
G1やGPとは、レースのグレードを表す略称だ。
G1ならばグレード1で、GPに関してはグランプリの略称となっている。
他にもG2やG3、F1F2といったグレードがあるが、今回に限ってはG1とGPの説明とさせていただく。
G1:読売新聞社杯 全日本選抜競輪
- レースの賞金:約3,600万円(副賞込み)
- 開催時期:2月/4日間トーナメント制
- 開催場所:持ち回り
- 出走選手:出場108名・補欠8名
まずは「読売新聞社杯 全日本選抜競輪」だ!
初回開催1985年のこのレースは、競輪の売上回復の起爆剤として開催されていた「全国都道府県対抗争覇競輪」を参考に開設された。
個別の略称としては「全日本選抜」などと呼ばれている。
各都道府県・地区で成績のより良い選手が集まるため、都道府県対抗戦という側面もある。
レースの内約としては、4日間のトーナメント制(全日12レース)となっているぞ!
開催期間は2月なので、全G1・GPの中でもっとも早く開催されるG1となるな。
開催場については持ち回りとなっているが、地方開催が多くなっている。
現在の最多開催は青森競輪場の5回だ。
また全日本選抜への選考条件の最新は以下の通りとなっている。
- S級S班在籍者
- 過去3回以上優勝した者(開催時S1)
- パリ五輪自転車競技トラック種目代表選手
- 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
- 各都道府県における開催時S1在籍の平均競走得点第1位の者 ※選考時において1年以上同じ都道府県に在籍している選手に限る
- 全国を8つに分けた地区毎の平均競走得点第1位〜第3位の者
- 残余は平均競走得点上位者(同点の場合は選考期間における選考用賞金獲得額上位者
特選となる27名に関しては、以下の条件での選出となる。
- S級S班在籍者
- 平均競走得点上位者
特選というのは分かりやすく言ってしまえば「シード枠決定戦」だな。
脚力が高い選手を初日に把握することによって、レースのバランスを良くするという目的があるようだ。
2024「全日本選抜競輪」も開催間近!
2024年の全日本選抜競輪は、2月9日から2月12日にかけて開催予定となっている。
一昨年・昨年と連続で古性優作選手が優勝しているということにも注目だ。
今年も古性優作選手は出走予定とのことなので、3連覇になるのかどうかが非常に気になるところだな。
G1:日本選手権競輪
- レースの賞金:約8,600万円(副賞込み)
- 開催時期:4~5月/6日間トーナメント制
- 開催場所:持ち回り
- 出走選手:出場選手162名・補欠8名
「日本選手権競輪」は6日間トーナメントで開催されるG1レースだ。
初回開催が1949年のこのG1は、賞金額が全G1の中でももっとも高いとされるレースとなっている。
その額なんと「約8,600万円」である!ほぼ億だよ、億!
この報酬レプリカがニコニコ超会議で展示された事でも話題にあがっていた事は記憶に新しい。
事実上競輪界で最高の格式を誇るレースという事で、競馬になぞらえて「競輪ダービー」とも呼ばれている。
レースの開催期間は4〜5月の間で、開催場は持ち回り制となっているぞ。
近年では静岡・松戸・立川・平塚といった関東・南関東の競輪場での開催が多い。
基本的な選出条件は以下の通りとなっている。
- 開催時S級在籍
- S級S班在籍者
- 過去3回以上優勝した者(開催時S1)
- 選手選考対象期間において4ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
- 選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は選考期間における平均競走得点上位者)
特選への27名選出は以下の2つだな。
- S級S班在籍者
- 選考用賞金獲得額上位者
2023年開催の第77回日本選手権競輪では感動の優勝シーンも
2023年5月に開催された第77回日本選手権競輪。
この第77回目の優勝者は山口拳矢選手が優勝を果たした。
かなり驚く事にGI初優出・初優勝の両方を達成するという快挙だったぞ!
山口拳矢選手の父親である山口幸二さんも1998年のオールスター競輪を制覇しているため、松村憲・松村信定父子、稲村雅士・稲村成浩父子に続く形で史上3組目の父子GI制覇選手となった。
表彰式のインタビュアーは父親である山口幸二さんが務めるという感動のワンシーンに注目だ。
G1:高松宮記念杯競輪
- レースの賞金:約4,600万円(副賞込み)
- 開催時期:6月/6日間トーナメント制
- 開催場所:持ち回り
- 出走選手:出場選手108名(東西各54名)・補欠10名(東西各5名)
「高松宮記念杯競輪」は毎年6月開催のG1レースで、レース自体は6日間のトーナメント制で開催される。
初回開催は1950年で、開催場は持ち回り制となっている。
競輪ファンからの略称は「宮杯」で、梅雨時期に開催される事から「雨の宮杯」とも。
出場選手を東日本地区・西日本地区でそれぞれ分けた上で各地区ごとに予選を行うという特徴があり、その為「東西対抗戦」としての側面も持ち合わせたG1レースとなっている。
レースへの選出条件は以下のようになっている。
- 開催時S級在籍
- S級S班在籍者
- 過去3回以上優勝した者(開催時S1)
- パリオリンピック自転車競技トラック種目代表選手
- 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
- 東西別平均競走得点上位者(同点の場合は選考期間における選考用賞金獲得額上位者)
なおこちらの宮杯では特選に関しては行われない。
2023年開催の第74回高松宮記念杯競輪では
前開催である第74回高松宮記念杯競輪では、3年ぶりにS級S班が全員出走となった。
また賞金額も大幅にプラスとなり、数値として1,058万円増額という大幅プラスという底上げぶり。
今後のG1レースもどんどん力が入れられそうなので、今後の展開にも期待が出来るな。
G1:寛仁親王牌 世界選手権記念トーナメント
- レースの賞金:約3,900万円(副賞込み)
- 開催時期:10月
- 開催場所:前橋・青森・弥彦の持ち回り制
- 出走選手:出場選手108名・補欠8名
「世界選手権記念トーナメント」は10月に開催されるG1レースだ。
初回開催は1992年と比較的近年に開設されたレースであり、ファンからの略称は「親王牌」となっている。
レースの成り立ちは寬仁親王が1990年に日本で開催された世界選手権自転車競技大会の名誉総裁だったことが大本にある。
レース初日には特選の他に理事長杯と呼ばれる特別レースも開催される。
選出条件については少し複雑になっていて、現在の選手の選出条件は以下の通りとなっている。
- 開催時S級在籍
- S級S班在籍者
- 過去3回以上優勝した者(開催時S1)
- パリオリンピック自転車競技トラック種目代表選手
- 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
- 世界選トラック競技出場者
- 世界選に準ずる国際大会トラック競技の1~3位
- アジア選ケイリン及びスプリント1位
- 過去のオリンピック自転車競技トラック種目メダリスト(全プロトラック競技出場かつ開催時S1)
- 全プロトラック競技出場者で・ケイリン決勝出場者 ・各競技1~3位
- 全プロトラック競技出場者で平均競走得点上位者
- 上記条件で108名に達しない場合は地区プロトラック競技出場者から平均競走得点を勘案し推薦
理事長杯への選出条件も存在しており、以下の通りとなる。
- パリオリンピック自転車競技トラック個人種目メダル獲得者
- 世界選ケイリン及びスプリント1位~3位
- ①全プロケイリン1位、②同スプリント1位、③同1kmT.T.1位
- S級S班在籍の全プロ出場者のうち平均競走得点上位者
- S級S班在籍の平均競走得点上位者
- 開催時S1在籍の平均競走得点上位者
そして最後に、特選の条件は以下の通りだ。
- ネーションズカップ、アジア選のケイリン及びスプリント1位
- KEIRINグランプリ2023優勝者(理事長杯に選抜されない場合)
- ①全プロケイリン決勝競走出場者。ただし理事長杯(ア)①で選抜された者及び決勝競走で失格となった者を除く、②同スプリント2~3位、③同1kmT.T.2~3位、④同チームスプリント1位
- S級S班在籍の全プロ出場者のうち平均競走得点上位者
- S級S班在籍の平均競走得点上位者
- 開催時S1在籍の平均競走得点上位者
選出条件が多かったりといろいろあるが、その分見どころが多いレースと考えれば十二分だな!
2023年開催の第32回寛仁親王牌 世界選手権記念トーナメント振り返り
2023年10月には「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント2023」が開催された。
この第32回で優勝したのは古性優作選手だったのだが、初日から全て1着を取り切り完全優勝を果たした。
寬仁親王牌で完全優勝を果たしたのは1996年の神山雄一郎以降2人目となる。
またここでの優勝によって、古性優作選手は2023年3度目のG1優勝を手にした。
G1:オールスター競輪
- レースの賞金:約5,900万円(副賞込み)
- 開催時期:8月中旬
- 開催場所:持ち回り
- 出走選手:出場選手135名・補欠8名
「オールスター競輪」は毎年8月に開催されるG1レースだ。
事前にリストアップされた200名程のS級選手の中から、ファンが出場させたい選手を10名程選出するというシステムが用いられている。
プロ野球のオールスター戦を参考に作られたレースとなっているようだ。
開催期間は8月中旬で、開催場は持ち回り、6日制ナイターとなっている。
実質的な人気投票とも言えるこの「オールスター競輪」は、「競輪ダービー」と並びファン方面での頂点レースと言える。
初回開催は1956年。
選出条件に関しては以下の通りとなっている。
- 開催時S級在籍
- ①S級S班在籍者
- ②過去3回以上優勝した者(開催時S1)
- ③パリオリンピック自転車競技トラック種目代表選手
- ④選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
- ①~④で選抜された者を除くファン投票上位50名
- ①~⑤で選抜された者を含む平均競走得点上位125名
- 残余については選考委員会が10名を選抜
ファン投票の対象選手は「開催時S級S班及びS級1班在籍の全選手」となる。
特選レースは無いがファン投票得票数1位〜9位の選手が走る「ドリームレース」とファン投票得票数10位〜18位が走る「オリオンレース」が存在している。
ドリームレースは初日、オリオンレースは2日目に開催されるので見逃さないようにしよう。
2023年開催の「第66回オールスター競輪」について
2023年に開催された第66回オールスター競輪では、ファン投票第1位として脇本雄太選手が選ばれた。
数々の伝説を打ち立ててきた脇本雄太選手が選ばれたのは納得だ。
最終的に決勝戦で勝利を収めて優勝を果たしたのは眞杉匠選手で、これが眞杉匠選手のG1初制覇となった。
若手ながらもG1制覇という事もあり、これからにも期待できる選手として注目も集まった。
G1:朝日新聞社杯 競輪祭
- レースの賞金:約4,600万円(副賞込み)
- 開催時期:11月下旬
- 開催場所:小倉競輪場
- 出走選手:出場選手108名・補欠8名
「朝日新聞社杯競輪祭」は11月下旬に小倉競輪場にて開催されるG1レースだ。
6日間トーナメントで行われるこのレースは、ファンからは「競輪祭」や「小倉競輪祭」と称されている。
初開催は1951年となるこの競輪祭は、小倉競輪場が競輪発祥の地であることを記念して行われるレースだ。
レースへの選出条件は以下の通りとなっているぞ!
- 開催時S級在籍
- S級S班在籍者
- 過去3回以上優勝した者(開催時S1)
- パリオリンピック自転車競技トラック種目代表選手
- 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
- サマーナイトフェスティバル決勝競走出走者
- 4日制GIII決勝1~3位回数上位者(同数の場合は平均競走得点上位者)
- 平均競走得点上位者(同点の場合は選考期間における選考用賞金獲得額上位者)
特選に関しては「競輪祭」では行われないので注意されたし。
競輪発祥の祭典なので、かなり楽しめること間違いなしだ!
2023年開催の「第65回朝日新聞社杯 競輪祭」について
2023年に開催された第65回競輪祭で優勝を果たしたのは眞杉匠選手。
S級S班9選手が全員出走となる本レースだったが、眞杉選手は見事勝ち抜き勝利。
眞杉匠選手が本レースも制覇した事によって、2023年のG1優勝者は3名のみとなる珍しい形となった。
これは1995年以来、29年ぶりの事となる。
GP:KEIRINグランプリ
- レースの賞金:約1億3700万円(副賞込み)
- 開催時期:12月30日
- 開催場所:持ち回り
- 出走選手:出場選手9名・補欠1名
毎年12月30日に開催されるGPレース「KEIRINグランプリ」は、賞金額が1億3700万円を越えるかなり大きいレースだ。
年末の締めという事もあり、全レースの中でももっとも格式高いと言って良い。
事実GPとしてのグレードが定められているのは、この「KEIRINグランプリ」と「ガールズグランプリ」の2つだけだ。
またこの「KEIRINグランプリ」は、各競輪場による持ち回り制で開催されている。
参加人数は「9名」とかなり少ないが、それだけ一握りの選手だけが出場出来るということに他ならない。
- 開催時S級在籍
- GI優勝者
- パリオリンピック自転車競技ケイリン金メダル獲得者(選考時SSまたはS1在籍)
- 選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は1月~10月開催までの平均競走得点上位者)
この選出条件を見ればかなり厳しい条件であるという事は確かだ。
出場するには、並大抵の努力や才能だけではなく、運も必要になる事だろう。
やはり「大一番」となるレースだけあって、見ごたえも抜群なので、競輪ファンならば必見のレースだ。
2023年開催の「KEIRINグランプリ2023」
2023年に開催されたKEIRINグランプリで優勝を果たしたのは松浦悠士選手で、この優勝によって通算取得賞金10億円へと到達した。
通算39人目の10億円突破選手となる。
また第77回日本選手権競輪で優勝を果たした山口拳矢選手は、今回のKEIRINグランプリに出場したことによって史上初となる父・山口幸二との親子グランプリ出場・親子S級S班在籍を果たしたりも。
GP:ガールズグランプリ
- レースの賞金:約1330万円(副賞込み)
- 開催時期:12月29日
- 開催場所:持ち回り制
- 出走選手:出場選手7名・補欠1名
「ガールズグランプリ」は12月29日、「KEIRINグランプリ」の前日に行われるGPだ。
名前が示す通りガールズケイリンのレースで、毎年その1年間で最も好成績を収めた選手7名が一発勝負でその年の頂点を競う特別競走となっている。
賞金額に関してはかなり少ないが、これに関してはガールズケイリンの少し悲しい一面だな……。
また開催場は持ち回り制となっている。
初開催は2012年とかなり新しく、ガールズケイリンの魅力を発信し競輪の活性化に寄与することを目的として開設されたレースとなる。
選手の選出方法は、以下の通りとなっているぞ。
- GI優勝者
- パリオリンピック自転車競技ケイリン金メダル獲得者(1月から10月の平均競走得点が上位20位以内の者)
- 選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は1月~10月開催までの平均競走得点上位者)
選出数も7人と少ないため、「KEIRINグランプリ」と並び出場の難しいレースとなる。
年末の話題は「KEIRINグランプリ」に持っていかれがちではあるが、賞金女王を決める戦いであるので見応えは抜群と言える。
まとめ!「G1」「GP」は競輪のビッグレース!開催回数は全部で年8回!
というわけで今回は競輪における「G1」および「GP」のレースについてをまとめたワケだが……どのレースも毎回かなりの盛り上がりを見せてくれる。
見たことが無いのならば、是非一回は見てみることをおすすめするぜ。
改めて今回の券についてまとめてみよう!
- G1やGPというのはレースのグレードを示していて、GPがもっとも高く次いでG1、G2……と続く。
- G1は年に6回、GPは2回開催されている。
- GPは12月29日、12月30日で固定開催。
競輪におけるビッグレースであるこれらのレースを知らないことには競艇ファンとは言えない。
予想は難しいかもしれないが、挑戦してみよう!
- MOZUKU
- 普段からギャンブルはしているが、競輪は意外と始めたて。 シンプルな様で奥が深い競輪にドハマりしています。 最近は趣味でロードバイクも始めました。
掲載の内容はライター独自の見解であり、その正確性・再現性を保証するものではありません。